味わいの原点は「割らず」「足さず」「淡々」。これじゃあと、昼酒を飲みながら哲学的に味わったぞ。 |
この春の大分県佐伯は「雨月庵」での墓地バラック宴会。ここはこの春からメンバーに加わった「酎州大分」さんこと「大分麦の伝道師」の豊後焼酎宴会。ワイは以前より県南のせいで「霧島命」それと日本酒に魅せられ焼酎はあまり強くない。 そんな、こんな、のなかで国東の「とっぱい」、一の井手の「常蔵」にいい気配の昨今。 そんでんワイは、前から佐伯ん誇る天下無敵の「天下無敵」の大フアン。 で、この春の「雨月宴会」の酒を佐伯は仲町の「佐伯で3軒しかない酒屋の立ち呑み」の一軒、品のいいご夫婦のおはしまする「菅野酒店」に買出し。 おお、カウンターに「まごうことなき」。小野富の最高級焼酎「古樽楽」が鎮座。30年古酒ブレンドで3400円。これはお値打ち。小野富はコアなフアンのついた、きわめてマイナー蔵。しかしそんじょそこらのハイエナみたいな「大手新参蔵」や「ブローカー」と一線を画する「焼酎専門蔵」。これよ、エエんは。 不思議だ。大分県のような清酒圏で100年も焼酎専門蔵でよくやってきたなあ、と。 この前、北九州は八幡、黒崎。無骨な男の街でのいい立ち呑みシーン。「なんの飾りもない淡々とした美学」。東京のように、金にあかせ、実体もなくあやういうつし世に目を瞑り砂上の楼閣のような「表層文化」に逃げるなかで、「小倉は無法松の」素朴な味わいにほろり。 ●私の師匠、小倉在住の料理と人生の研究家「山際千津枝」先生より、「珠玉の」ドレッシングをいただく。 先生の基本は「料理は美味しすぎてはいけない」。 深いお言葉。今はやりのファストフーズはえてして、甘辛濃い味。典型は「吉野家牛丼」。確かに旨く90点の味だが「哀愁と味わい」がない。 すべての料理は、「もう少し味付けをしたら美味しくなる寸前でとめねばならぬ」、と先生。 バブルのころ世界の富をむさぼる「品性の卑しくなった日本人」。 プレミア焼酎を金を出して買うのも、「品無き行為の連鎖」かもしれんなあ。焼酎なんて、たかが焼酎、軽くいなして「安くて旨いのを、自分の舌で探すくらいの文化があってほしいなあ。 夜のBARもどきで、「ちびちび」飲むなど。ていたらく。 青空の下で「ぐびぐび、グイ」とあおる、醍醐味。地場の「空気・水・魚・野菜」、一番大切な「現地の人柄・人格」と「焼酎の醸す場」を共有する文化。これじゃあ。それが九州の地場の深い焼酎文化。 ■「あんなイモ」と馬鹿にしていた東京の焼酎文化のない輩が「僕は本当は、クラシックフアンなのですがが、演歌もいいですよね」てな「軽いのり」がいまの焼酎文化の根底にある。このハードルを越えれれば「九州の焼酎アイランドのような焼酎文化」が全国に敷衍する。(駿河の国)。でも、その前に、九州の焼酎文化が壊滅したら、どうしょう。 ご心配無用!案外、東京に「ものすごくコアな焼酎通が育っている予感」が、するなあ。 まあ、どげえでもエエやんか、(エエ薬缶。) そんなん、笑って焼酎飲んだらエエやんか。ええ薬缶。(この洒落、結構深いんやけんどなあ、わかってくれるやろかー) 日本酒も「名門酒会」という見識グループが「おせっかいの押し売り」と思われはじめ「吟醸ブーム」の終焉。おせっかいが「いい均質」となり煩がられる不幸。なんだか寂しい限り。 ★あれこれ「昼酒のうたかた」をたのしんじょる。が、要は ●大分県佐伯市「小野富酒造」の「古樽楽」 30年貯蔵ブレンド。 ワイは樽貯蔵は評価しない、するのはこれと、もう一つ 宮崎は高千穂、雲海酒造の「綾セレクション」。こちらは大手だけに パッケージ、瓶、味。すべて洗練。 大分でセンスにこだわるんは「三和酒類」。 雨月宴会でこの「古樽楽」と「兼八 原酒」に人気が2分。 結果「兼八は旨すぎる」とういことで、ほどほどの「古樽楽」に軍配。 ●八幡西区黒崎2丁目 「洋食専門店 ガベ」の「和風醤油ドレッシング」 このドレッシング、恐るべし。醤油の「黒さ」も「香り」もないのに ドレッシングとして「醤油」の味わいを醸す「摩訶不思議」な味わい。 感動の味。素晴らしい! ■わいの「瞬間料理」→料理と呼べるしろもんじゃあ、ねえが。 ①キャベツを買いに行く。(小銭の僅かをきっちり握りしめて) ②軽く表面を水洗い。らーめん鉢に丸なりのせレンジ「ゆで野菜」 チン。 ③半分に割り、芯をとり2センチくらいに切る ④ヨンさま、気色悪い。ビニール袋にほたりこみ、塩をいれシエイク。 ⑤チカラづくで押さえ、余分な水分をはえる。 ⑥深めの鉢に大胆に盛り、「カベの和風醤油ドレッシング」を適当にか ける。 →▼「カベの和風醤油ドレッシングの無い場合」 A:八幡は黒崎の 株式会社ほんだ「洋食専門 ガベ」に 買いに行く。 B:ツナ缶詰で代用 ●こういう、素朴な「縄文感覚料理」は、ちまちまつくらぬこと。丸 侭一個の キャベツの「命をいただく」感覚で、力で料理すべし。 半割のキャベツは「キャベツの命」が抜けて「キャベツもどき」 になっている。 |
by tatinomi1
| 2005-06-05 11:45
| 焼酎大好き
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Comments(3)
>先生の基本は「料理は美味しすぎてはいけない」。
なるほど、仰せのとおりかもしれませんね。 ただ、このセリフは 真の美味いものを知りる人にしか吐けないですね。
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醤油は愛媛のヤマタカ商店のものを使っています。ヤマタカにも醤油ドレッシングがあり、一度購入したことがあります。たぶん、カベの和風醤油ドレッシングと同じような味わいかと思いますので、紹介させていただきました。
http://www.yuzu-no1.co.jp/shohin_tanpin/index.html
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立ち呑みHAKUDOU
at 2005-06-06 16:25
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●べるうしさん、ようこそ。山際先生は「小倉のマングース」との別名。心やさしい読書家です。「おいしすぎるまえでやめよ」の言葉はすごいです。
●MSHIBATAさん ところが、どっこい。このドレッシング、摩訶不思議。ちょうど「ツナ缶詰め汁」といった味わい。ちっとも、醤油の色合い味を感じないしろもの。それでいて、深いあじわい。まさに「不思議」の極み、です。 |
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